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すぐにわかる!肺炎球菌感染症(Q&A集)

肺炎球菌ワクチンについて

どのような
効果があるの?
全ての肺炎を
予防できるの?
なぜ65歳以上が
接種対象なの?
いつ接種すれば
良いの?

実際に肺炎にかからなくても、あらかじめ免疫をつくることができます。

ワクチンとは、感染症の予防接種に使用する薬液のことをいい、病原体の毒性を弱めたり、無毒化したものからできています。ワクチンを接種することにより、実際に病気にかからなくても、その病原体に対する免疫をつくることができます。免疫がつくと、同じ病原体に再会するとすぐに反応します。これを「免疫記憶」と呼んでいます。この「免疫記憶」のしくみを活かして、あらかじめ免疫をつけることができ、病原体が体内に入っても、発症しなかったり重くならずにすむことが、ワクチンの効果といえます。

ワクチンとは

ワクチンが対応している肺炎球菌が原因による肺炎であれば、予防効果が期待できます。

通常の社会生活でかかってしまう「市中肺炎」と呼ばれる肺炎の、主な起因菌は肺炎球菌です。肺炎球菌は90を超える多くの型(血清型)が確認されています。その中でも、特に肺炎などの感染症を引き起こしやすい型に対応したワクチンとして、定期接種と任意接種があります。
くわしくは、医療機関までご相談ください。

65歳を過ぎると、どんなに元気でも加齢とともに免疫力が低下しているからです。

65歳以上になると、加齢とともに免疫をつかさどる細胞の数が減少し、免疫力が低下するため、どんなに元気でも肺炎球菌による感染症にかかるリスクが高くなります。また、糖尿病、心疾患、呼吸器疾患、腎不全などの慢性疾患をお持ちの方や、病気の治療中で免疫力が低下している方、たばこを吸っている方は、健康な方よりもさらにかかりやすく、また重症化しやすいため、65歳を過ぎた方には肺炎球菌ワクチンによる予防が勧められています。

免疫力が低下すると肺炎球菌感染症にかかりやすい

肺炎球菌感染症は、季節に関係なく発症する可能性がありますので、65歳以上の方はなるべく早めに検討することが大切です。

例えば冬などでは、インフルエンザにかかってしまった方は、肺炎球菌による感染症にもかかる可能性が高くなります。しかし元気な状態でも、65歳以上になると加齢による免疫力の低下を避けられないため、肺炎球菌感染症にかかってしまう危険性が高まります。それは季節に関係ありません。季節の変わり目などの日中と夜間の温度差が大きい時期や、暑さで体力が弱ってしまう真夏などにも注意が必要です。予防できるものは、早めに予防することが大切です。

接種するのに
必要な条件は?
定期接種と任意接種は
何が違うの?
どこで
接種できるの?
副反応が
出ることはあるの?

主に65歳以上の方が対象です。

平成26(2014)年の10月より肺炎球菌ワクチンが定期接種(B類)になりました。65歳の方が対象となりますが、平成30(2018)年度までの経過措置として、70歳、75歳、80歳など5歳刻みに、各年度に各年齢になる方が定期接種の対象となります。但し、平成26(2014)年度に限り、101歳以上の方も定期接種の対象となります。その他の年齢層の方は任意接種による接種を受けることができます。任意接種は原則、自己負担になりますが、自治体により助成している場合がありますので、お住まいの自治体におたずね下さい。また、60歳から65歳未満の心臓、腎臓、呼吸器の持病をお持ちで日常生活に制限のある方は定期接種の対象となることもあります。くわしくは医療機関までご相談ください。

おとなだってワクチンで健康維持

定期、任意かにかかわらず、予防することが大切です。

日本では予防接種は「定期接種」と「任意接種」に分かれています。しかしこれは日本独自の制度上のくくりであり、ワクチンで防げる感染症はたとえ「任意接種」であっても「接種してもしなくてもよい」ということではありません。健康を守るうえでワクチン接種はとても重要なので、定期か任意かにかかわらず、必要に応じてワクチンで感染症を予防することが大切です。

おとなだってワクチンで健康維持

医療機関にご相談ください。

全国の医療機関で接種ができますが、医療機関によって取扱いが異なります。
くわしくはかかりつけ医やお近くの医療機関にご相談ください。

気になることがあれば、接種した医療機関まで。

ワクチンを接種した後にみられる主な副反応には、接種部位の症状(痛み、赤み、腫れ、接種した腕の動きの制限など)や、筋肉痛、疲労、頭痛などがあります。これらのほかにもワクチンの接種後に気になることがあれば、接種医までご相談ください。

肺炎球菌感染症について

どんな菌なの?
どんな人が
感染しやすいの?
予防するには
どうすればいいの?
肺炎は
「簡単に治る病気」
ではないの?

肺炎球菌は免疫機能がはたらきにくい細菌です。

肺炎球菌は、市中肺炎(通常の社会生活を送っていてもかかる肺炎)の原因となる、主な細菌です。莢膜(きょうまく)とよばれる厚い膜でおおわれているため、体のもっている免疫機能がはたらきにくいのが特徴です。小さなお子さんでも、また大人でも、鼻やノドの奥にいることがあり、免疫力の低下などをきっかけに、肺炎球菌は重い病気を起こすことがあるので特に気をつけたい細菌のひとつです。

免疫力が低下すると肺炎球菌感染症にかかりやすい

今現在健康でも、65歳を過ぎたら気をつけましょう。

肺炎球菌による感染症にかかりやすいのは、免疫機能が未発達の5歳未満(とくに2歳未満)の乳幼児と、65歳以上の方です。65歳以上の方は健康そうに見えていても加齢とともに、免疫をつかさどる細胞の数が減少し、免疫機能が低下しているため、感染症にかかりやすくなっています。また、糖尿病、心疾患、呼吸器疾患、腎不全などの慢性疾患をお持ちの方や、病気の治療中で免疫力が低下している方、たばこを吸っている方なども感染のリスクが高いことがわかっています。

免疫力が低下すると肺炎球菌感染症にかかりやすい

日常的な予防とともに、肺炎球菌ワクチン接種による予防が大切です。

肺炎球菌がからだに入り込まないようにするには、うがい・手洗いの励行やマスクの着用といった日常的な感染予防があります。また、加齢とともに免疫力が低下して感染しやすくなるために、慢性疾患をお持ちの方はその治療につとめることや、たばこを吸う方は禁煙すること、規則正しい生活をおくることなどによって、免疫力を高めることが大切です。また、あらかじめ肺炎球菌に対する免疫をつくるために、肺炎球菌ワクチンを接種することは、すぐにできる感染予防法のひとつです。

肺炎で亡くなる方は年間で約12万人。日本人の死因の中では3番目に多いです。

肺炎といわれても、あまり重い病気という印象はないかもしれません。確かにいま、ほとんどの肺炎は薬で治すことができます。しかし、肺炎にかかることにより体力が奪われ、ふたたび肺炎にかかりやすい状態になり、実際に何度も肺炎を繰り返すうちに全身が弱ってしまい、重症化することもあります。現在、日本人の死因の中で、肺炎はがん・心疾患に続いて第3位。肺炎で亡くなる方は年間で約12万人に達し、そのうちの96.8%が65歳以上となっています。

健康寿命をのばして、いつまでも元気に

かぜと肺炎は
どのように
見分ければよいの?
肺炎にかかって
しまったら
どうすればいいの?
そもそも予防は、
そんなに重要なの?

症状が続いたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

肺炎は主な症状が、発熱、せき、たんなど、かぜと似ているため、かぜと見分けることが難しいですが、かぜと肺炎はちがいます。肺炎とは、気道の一番奥にある肺胞で炎症がおきた状態です。息が浅くなる、呼吸が速い、ぐったりする、食欲が無いなどは気づきにくい症状のため、肺炎と知らずに悪化させてしまうことがあります。こうした症状が3~4日続いたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

肺炎は、かぜと勘違いしやすい病気!

原因となっている菌を特定し、抗生物質を投与します。

肺炎の症状が疑われるときは、すぐに医療機関を受診してください。医療機関では、肺炎の原因となっている菌を特定し、その菌に効く抗生物質を投与します。しかし菌にはたくさんの種類があり、また、近年では抗生物質が効かない「耐性菌」といわれる菌も増えています。耐性菌に対しては薬の量を増やしたり、新しい薬を使ったりすることで治療できますが、病気にかかってから治療するよりも、肺炎にかからないにこしたことはありません。そのためにも、日常生活の改善や肺炎球菌ワクチンの接種など、肺炎の予防を心がけることが大切です。

65歳以上になると増える市中肺炎による入院

はい。65歳以上の方は、特に注意が必要です。

普段元気だと思っていても、ちょっとした体調のくずれなどで免疫力が低下したり、かぜをひいたことがきっかけで、肺炎球菌による感染症(肺炎など)を発症することがあります。かぜとは違い、大変苦しい病気で体力も奪われ、完治しないうちにふたたび肺炎にかかりやすい状態になってしまい、何度も肺炎を繰り返すうちに全身が弱ってしまい、健康寿命を損なう可能性があります。
健康寿命をのばすためには、健康なときから、その健康を保つよう考えることが大切です。それにはやはり、普段からの予防対策がとても重要になります。日頃のうがい・手洗いの励行、マスクの着用などと併せて、肺炎球菌ワクチンの接種も予防対策の一つとして検討してみて下さい。

あまく見ると危険、肺炎の悪循環

監修慶應義塾大学 医学部
感染制御センター 教授 長谷川 直樹 先生

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