トップページへ
文字サイズ
小中大

あまく見ると危険、肺炎の悪循環

● 肺炎で健康寿命を損なうことも

肺炎といわれても、あまり重い病気という印象はないかもしれません。確かにいま、ほとんどの肺炎は薬で治すことができますが、肺炎とは、気道の奥にある気管支のさらに奥にある肺胞で炎症がおきた状態で、大変苦しい病気です。顔がほてっている、咳が多い、痰が多い、大きな息をしているなどの症状がみられます。また、活気がない、食欲がない、普段と比べて少し元気がないなど気づきにくい症状もあるためかぜをこじらせたものと思いこみ、肺炎と知らずに悪化させてしまうこともあるのです。ご本人だけでなく、周りやご家族の方などがこれらのサインに気づくことがとても重要です。

また、肺炎にかかり体力が奪われることで、ふたたび肺炎にかかりやすい状態になります。肺炎は、実際に何度も繰り返すうちに全身が弱ってしまうところが本当のこわさで、健康寿命を損なうことにもつながります。いまの健康を維持して健康寿命をのばすため、また、人にうつさないよう、うつされないようにするためにも、肺炎はまず予防すべき病気、と捉えていただければと思います。

図:あまく見ると危険、肺炎の悪循環

● 大切なのは予防すること

いくら元気なつもりでいても、65歳を過ぎたら健康維持へのしっかりした自覚を持つ必要があります。見た目は健康そうでも、加齢とともに免疫力は低下するので、普通の生活を送っていても、肺炎球菌などの細菌やウイルスによる感染症にかかりやすくなります。さらに、糖尿病や心疾患、呼吸器疾患、腎不全などの慢性疾患をお持ちの方、病気の治療中で免疫力が低下している方、たばこを吸っている方も感染症にかかりやすくなることがわかっていますので十分な注意が必要です。

そして肺炎球菌による肺炎は、せきやクシャミなどで人から人へうつるため、かかってしまった場合のリスクはご自身の問題だけではおさまりません。同年代の配偶者や友人だけでなく、まだ免疫が発達しきっていない乳幼児にもうつってしまう可能性があります。また治療費用の面でも、ご自身だけでなくご家族にも経済的な負担をかけてしまうことも考えられます。肺炎にかかってしまった場合の治療費用のことを考えれば、予防接種にかかる費用は治療費用ほど高くありません。何よりも心配事がひとつ減ることは、精神面でも健康的なことなのです。

元気なうちから、未来の健康のために「できることは、やっておく」、そのひとつとして大人の「予防接種」をお考えください。

監修川崎医科大学総合内科学1 准教授 宮下 修行 先生

1分でチェック!成人用肺炎球菌ワクチンチェックシート
  • 成人用肺炎球菌ワクチンチェックシート
  • すぐにわかる!肺炎球菌感染症Q&A