65歳以上になると増える市中肺炎による入院
肺炎は、発症する環境によって、3つに分類することができます。まず、病院や介護施設・療養施設の外で日常生活を送っている方に発症する「市中肺炎」、介護施設や療養施設内での発症となる「医療・介護関連肺炎」、そして病院内での発症となる「院内肺炎」です。
肺炎の種類
市中肺炎
病院や介護施設・療養施設外で日常生活をしている方に発症
医療・介護関連肺炎
介護施設や療養施設などでの発症
院内肺炎
病院内での発症
監修 国立大学法人長崎大学 学長 河野 茂 先生
また、元気なようでいても、65歳を過ぎると「市中肺炎」による入院例が多くなることが、調査でわかっています。
対象:2008年9月~2010年9月の間、イギリスの2か所の大規模な大学病院に入院した市中肺炎患者920例
方法:2年間のプロスペクティブな観察的コホート研究における肺炎球菌による入院者数から算出。
Bewick,T.et al.:Thorax 67(6):540,2012より引用して作図
監修 東京医科大学 微生物学分野 兼任教授 岩田敏 先生
市中肺炎の原因菌の中で最も多いのは「肺炎球菌」で、約25%を占めるという研究結果もあります。1)
対象:2002年1月~2011年11月の間に埼玉県内の医療施設に入院した市中肺炎(CAP)患者1,032例(平均年齢63.9±18.3歳)
方法:CAPの原因微生物を調査した。
Ishiguro, T. et al.:Intern Med 52(3):317, 2013より作図
1)Ishiguro, T. et al.:Intern Med 52(3):317, 2013
監修 国立大学法人長崎大学 学長 河野 茂 先生
2023年12月作成 PRV45N021A